季節を感じる眺めが嬉しい街外れの小さな酒場から
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08/26
望郷の干し海老
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 兵庫県赤穂市の御崎に伯母がいて、子供の頃は毎年の夏休みをそこで過ごした。
小ぶりの穴子を七輪で蒲焼にしたものやバケツいっぱいの生きた蝦蛄を塩茹でにしたものなどは今でも記憶に残る夏の味だが、最近では随分漁獲量も減って手に入りづらくなったらしい。
 干し海老は小海老を茹でてゴザを敷いたところで干した光景をどこの庭先でも見られて、こちらはお土産に頂いて東京で食べた。子供だったので一生懸命殻をむいて中身だけ食べたが、今なら殻付きのままで絶好の酒の肴になっている。
 食べ方は目から先の尖ったところを除いて食べないと口の中がザラザラになる。味は濃厚で数はそう食べれない。濃い目の酒をやりながら二・三粒がいいところだろう。勿体ないが子供には強過ぎるので殻を剥いた方で正解だったと今だから思う。

 殻ごとの干し海老は手に入りづらく、一般に流通される干し海老は殻を剥いたもので主に戻して煮物などに使われているが、殻を剥くと思いっきり目減りするので高価になるのも致し方ない。蝦蛄も鮮度が落ちやすいせいか東京では殻を剥いたものがプラスチックのトレイにきれいに並べて売られ値も張るが、地元では安価でおやつにしていた。もちろん殻付きなので爪の身もせせって食べていた。

 東京には世界中の食材が集まるし、観光に行けば地元の特産品が食べられるというが、そこでは決して出会えないものもある。暮らしの中の日常食には余所者は中々近づけない。
 今や田舎を持たない僕は旅先では市場を覗き、時には地元の人が集まる居酒屋なんかを探して何とか安くて美味いもんがないかとウロウロ歩き回る。市場経済の論理の入り込まない酒場を見つけるのは今や至難の業なのだ。
 


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